2011年8月2日火曜日

肥料に基準値設定  農水省、1キロ当たり400ベクレル

農林水産省は2日、牛の糞(ふん)尿(にょう)を原料とした堆肥や、落ち葉で作った腐葉土などの農作物の肥料に含まれる放射線セシウムの基準値を、1キロ当たり400ベクレルと定めたと発表した。

 各地への流通が判明した高濃度の放射性セシウムで汚染された稲わらを食べた牛の糞尿を使った堆肥に汚染の恐れがあるため。落ち葉やもみがらなど、野外に置かれた肥料原料の汚染にも備えた。

 基準値は標準的な使い方で40年以上にわたって農地で使っても、原発事故以前の農地の放射性セシウムの最高値を上回らないように設定された。

 畜産農家以外の稲作、畑作、果樹の各農家や肥料の製造業者などにも業界団体などを通して通知し、汚染が疑われる原料を使わないことや、検査の実施などを徹底する。

 基準値が設定されたことにともない、7月25日から東北関東の17都県で生産された堆肥、腐葉土の流通などの自粛要請は解除した。

 肥料以外に、これまで基準のなかった米ぬかなどを原料とする配合飼料については1キロ当たり300ベクレル、養殖魚用飼料については同100ベクレルとする放射性セシウムの基準値も新たに定めた。

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